科目別メソッド

物理の理解度を
爆上げする方法

How to master physics deeply

目次

01

物理学習の核:理論の理解と「深く考える」こと

物理という科目の本質は、端的に言って「理論の理解に尽きる」と言えます。公式を暗記して数値を代入するだけの学習では、難関大が求めるレベルには到底到達できません。理論を真に理解するためには、とにかく「深く考える」ことが何よりも重要になります。

そして、一人で机に向かうだけでなく、友達と議論することが非常に有効です。自分の考えを言葉にし、他者の視点を取り入れることで必ず「新たな疑問点」が浮かび上がってきます。その疑問を持ち帰り、一人で徹底的に熟考して理解し、そしてまた議論する。この「議論→疑問→熟考→理解」という地道なサイクルを繰り返すことで、理解度は少しずつ、しかし確実に上がっていきます。

理解を深める学習サイクル

議論
疑問
熟考
理解
理解から新たな議論へループ

1問1問に対してここまで深く考える姿勢は、物理に限らずどんな科目においても重要ですが、特に理論の構築がものを言う物理においては、深く考えることの重要性がきわめて高いのです。

02

初期理解の壁をどう乗り越えるか

とはいえ、有意義な議論をするためには、前提となるある程度の理解が必要です。では、その「最初の理解」はどこから得れば良いのでしょうか。

実のところ、高校生向けに本質的な「理論物理」を正しく扱っている媒体は非常に希少です。そのため、質の高いYouTubeチャンネルや当サイトのようなWeb媒体、あるいは信頼できる塾の講義などを貪欲に活用してください。多くの場合、この最初に理論物理を理解しようとするタイミングで、抽象度の高さからつまずく人が続出します。しかし、ここでも逃げずに、友達との議論や深い熟考を通じて本質的な理解へとつなげるべきです。

問題集を何冊も解き進めることにこだわる必要はまったくありません。むしろ、理論の理解に徹底的にこだわることが重要です。

物理における問題演習は、あくまで「理論が正しく理解できているかの確認作業」にすぎません。問題が解けない時は、演習量が足りないのではなく、理論の理解が甘いのだと認識しましょう。

03

物理を読み解くための「数学力」

理論をしっかり理解するためには、ある程度の「数学的素養」が不可欠です。なぜなら、物理という学問の法則は数学という言語を使って記述されているからです。微積分やベクトルなどを忌避していては、物理の真の姿を捉えることはできません。数式の意味を読み解き、現象を正しくモデリングするためには、どうしても数学力が必要になります。

逆に言えば、物理を深く学ぶ過程で、受験数学にも直結する非常に役立つ知識や考え方が頻繁に出てきます。物理をやりながら得たこれらの数学的知見も、「常識」としていつでも引き出して使えるレベルまで落とし込むことが大切です。物理と数学の相乗効果で、理系としての総合力が飛躍的に向上します。

04

理論理解のための具体的手法

では、理論を理解するとは具体的にどういうことか。ここでは2つの重要なアプローチを挙げます。

1. 一般論から具体例への落とし込み

「一般化したn次の話を理解してから、1次や2次の具体例に落とし込む」思考回路を持ってください。一般的な抽象論を「難しいから」とおろそかにしても、目先の問題は解けるかもしれません。しかし、本質を理解していないため、後々少しひねられただけでわからない点が次々と噴出し、大きなつまずきの原因となります。きちっと一般論を理解してから、低次へとつなげるアプローチを徹底しましょう。

一般論・抽象 (n次)
具体例 (1次・2次)

上位概念を理解してから下位概念へ適用する

2. 法則同士のつながりの理解

例えば力学において、運動方程式をはじめとする「3つの基本原理」から、すべての式が導き出されるという事実を知っているでしょうか。この「導出の流れ」を完全に押さえることはマスト(必須)です。

3つの基本原理
運動量
保存則
力学的エネルギー
保存則
その他の
定理・法則

個別の法則はすべて根源から派生する(力学の例)

エネルギー保存則や運動量保存則などの式を、それぞれ独立した「別々のもの」として捉えているうちは、それらがただの「問題を解くための便利な道具(公式)」に成り下がってしまい、理論の理解は一向に進みません。すべての法則がどう繋がっているのか、その体系を理解することこそが、物理の理解度を爆上げする最大の秘訣なのです。

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