学年ごとのやることガイド
Yearly Roadmap for Science Students
目次
はじめに:このガイドの前提
難関大を目指すにあたって、「いつまでに、何をやっておくべきか」と悩む理系受験生は多いでしょう。しかし、前提として進度も目標も人それぞれであり、学年ごとにやるべきことが絶対的に決まっているわけではありません。
この記事は、わかりやすさを重視して受験勉強の段階を示す「ガイド」です。あくまでひとつの目安として使い、ご自身の状況に合わせてカスタマイズしてください。
※想定読者:難関国立大を志望する理系受験生(物理・化学選択)
全体の科目比重イメージ
難関理系受験の王道は、「数学はずっと比重大」「英語は高1・高2で固めて高3で比重を減らす」「代わりに高3で理科の比重を大幅に増やす」という戦略です。国語や社会は、学校の授業をベースに要領よく進めます。
学年別 学習科目配分(目安)
高1:英数の基礎固め
高校1年生の段階では、理科や社会を焦る必要はありません。まずは圧倒的に時間を要する英語と数学の土台を盤石にすることに全力を注ぎましょう。
英語
- 英文法をきっちりと理解する。
- 一般的な単語帳を「なんとなく」でも一周し、暗記を進める。
- 長文の問題集を解き、読んだ文章を徹底的に音読しまくる。
数学
- 網羅系の参考書(青チャート、Focus Goldなど)の数ⅠA・ⅡBを、大体すべて解ける状態にする。
- 完璧にする必要はなく、問題を見たら解法が浮かぶようにすることを意識しましょう。
理科
- 焦る必要はなし。自分の好きな理科科目があれば、独学で少しずつ進めてみる程度で構いません。
高2:数学メインで英理も本格化
高校2年生は、受験の合否を分ける非常に重要な時期です。数学をメインに据えつつ、英語の完成度を高め、理科の本格的な学習をスタートさせます。
英語
- 英文解釈を極める。精読し、直訳の練習を徹底する。
- 単語・熟語の暗記を継続し、長文の音読も習慣化する。
- 英作文で使えるテンプレート(汎用的な表現)をストックし始める。
- 志望校の過去問を少しずつ解き始め、慣れる。
数学
- 網羅系の参考書を大体完璧な状態に仕上げる。
- 「論理」(同値変形など、数学すべての基礎)の勉強を意識して行う。
- 少し上級の参考書(ハイ完など)に手を付ける。
- 過去問をほんの少し解いてみて、要求されるレベルを肌で感じる。
理科
- 化学:理論化学の演習を徹底的に行う。計算の型を身につける。
- 物理:力学を中心に、全体像の把握と基本演習を進める。
国語
- 独学での先取りは不要。学校の授業の復習や定期テスト対策をしっかり行う。
高3:数理メインで実戦演習
いよいよ受験学年です。高2までに仕上げた英語の貯金を活かし、理科の完成度を一気に引き上げ、数学の思考力を磨き上げる時期になります。
数学
- 実戦的な参考書と過去問演習を並行して行う。
- 1問に対し深く考えることを意識し、友達と議論したり、時間をかけて粘り強く考える経験を積む。
理科(比重増大)
- 化学:無機・有機化学の暗記と構造理解を完成させ、過去問演習へ。
- 物理:微積を用いた物理(本質的な理解)をしっかり学び、難度の高い問題集や過去問で理解をさらに深める。
英語(比重低下)
- 新しいことを大量にインプットする段階は終わり。
- リスニングと音読は継続し、英語の感覚を鈍らせない。
- 過去問を定期的に解き、英作文のテンプレなど、アウトプットの質を高める。
国語・社会
- 国語:学校の授業をしっかり受け、信頼できる学校の先生に添削を頼んで過去問演習を行う。
- 社会:共通テスト前に集中的に暗記を詰め込む。
おわりに:ざっくりまとめ
長くなりましたが、ざっくりと一言でまとめると以下のようになります。
- 高1:英語・数学頑張る
- ↓
- 高2:数学メインで、英語・理科もしっかり
- ↓
- 高3:数学・理科メインで、少し英語・国語
繰り返しになりますが、これはあくまで目安です。部活の状況や、得意・不得意科目によって最適なペースは異なります。このガイドを参考にしながら、「自分だけの」計画を立て、日々の勉強に取り組んでください。
入試数学・深層の体系
参考書との併用で手法を整理する
独学で最難関大を突破するための「武器」として。入試数学を抽象化し、体系的にまとめた解説集を用意しました。